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肝臓がんは肝硬変症や慢性肝炎などの慢性の肝障害を持つ肝臓から発生することがほとん
どです。これら慢性肝疾患は、正常な肝臓に比べ肝臓の機能が障害されているため、どのよ
うな治療が最適か、手術的に切除する場合にはどのような切り方がよいのかを決めなくては
なりません。肝臓自体の機能がどの程度あるのかを検査し、肝臓のどこの部分にどれくらい
の大きさのがんがいくつできているかということから、どのような治療が最も適切かを決め
ます。子術的に切除するならどのような切り方ができるか、残った肝臓で十分やっていける ‐
のかということを総合的に決めていくのです。このような肝臓の機能検査としては、肝臓の
つくるいろいろな蛋白質などを血液で測ったり、特殊な色素薬を投与してその色素の血液中
がらのなくなり方をみる負荷検杏などがあります。
これらの検杳と並行して、食道や肖に静脈瘤や潰癆がないがを内視鋭で調べたり、糖尿病
がないか、また心臓や肺、腎臓などか手術に耐えられるかなど、いわゆる。全身状態”を調
べます。いまにも破裂しそうな食道静脈瘤がみつがった場合は手術前に内祝鏡で処置します。
超音波検査をはじめ画像診断が進歩してきて、・lmとが2mの肝臓内の小さな腫瘤がみつ
かるようになり、それらに対してどのように診断すべきが迷う例も多くなってきました。こ
のような小さな例では腫瘍マーカーは上昇しないことが多く、がんかどうかははっきりしな
いことがあります。超音波検査、血管造影、CTの進歩で近い将来には小腫瘤も確実に診断 /
されると思いますがノ人院して超音波を見ながら皮店がら針を肝臓の中の腫瘤までさす胚陽
生検という検査か必要な場合もあります。
んの治療にあたっては肝臓の状態が重要なのです。