2015-06-04から1日間の記事一覧

懸濁剤・乳剤

日局の製剤総則には,「懸濁剤及び乳剤は,通例,医薬品を液中に微細均等に懸濁又は乳化して製した液状の製剤である.」と定義され,また, 「懸濁剤固形の医薬品に懸濁化剤又はそのほかの適当な添加剤と精製水又は油を加え,適当な方法で懸濁し,全質を均等…

倍 液(予製液) 倍液は医薬品を精製水に溶解し,ろ過して製する.一般に濃厚溶液であるから保存剤は必ずしも必要ではないが,調剤に際しては目的に応じて希釈して用いるので腐敗,変質,その他の変化を考慮しなければならない.医薬品によっては滅菌,防腐ま…

内用液剤

内用液剤は液状の製剤であって,内月」に供するものをいう.これには,内用水剤,リモナーデ剤,飽和剤,振とナ合剤,懸濁剤・乳剤,シロップ剤,エリキシル剤,浸剤・煎剤,チンキ剤,エキス剤,流エキス剤,芳香水剤,滴剤などがある.最近の内用液剤の調剤…

カプセル剤交付時の注意事項

患者から,カプセルをはずして服用してよいかと尋ねられることがあるが,通例はなるべくカプセルははずさないようにと指導する.特別な製剤加工が施されている医薬品でヽはその旨説明をして患者の理解を得るとよい. 硬カプセルは通常,軽くて水に浮く.した…

錠剤交付時の注意事項

(1)錠剤の特殊な用法の説明 先に述べたような特殊な錠剤(バッカル錠,舌下錠など)の服薬方法を患者に十分説明することはノンコンプライアンスの改善につながる.特にバッカル錠などについては図入りの服薬指導票を利用することが好ましい. (2)特殊…

錠剤調剤の鑑査 調剤過誤を起こしやすい剤形は,錠・カプセル剤である.これは錠・カプセル剤を扱う割合が大きいことや,調剤行為が他と比べて単純で所要時間も短い分,自己鑑査が怠りがちとなることが考えられるが,薬剤の①品名,②剤形,サイズおよび形状,…

錠剤の交付 患者に錠剤を交付する形態は,患者の用法の理解度にその基準を求めなければならない.調剤の形態は用法指示や交付時の服薬指導のあり方に大きく関係する.近年は持続性製剤の進歩により1日の服用回数が少ない薬剤が増えた結果,服用回数が異なる…

錠剤の計数 薬袋を確認した後,処方せんの錠剤の品名と単位と錠剤棚の品名と単位が同じであることを確認して,必要数量の錠剤をとり,トレイなどに集めて,再確認しながら内袋へ入れる.この場合, PTPやSPの形態や色が似ているものが混在する可能性があるの…

薬袋作成 調剤の第一段階は薬袋の作成であるが,錠剤調剤の場合は通常PTPやSPのまま調剤されるので,多種類の錠剤が処方されている場合は,薬袋のほかに個々の錠剤を内袋に入れ,個々の錠剤の用法をわかりやすくそれぞれの内袋に記載する方法が一般的である

処方せん監査 処方せん監査は,患者に対して正しい調剤ができるかどうかを調査する行為であるから,調剤計画と処方せん監査が表裏一一一体にある.調剤上の留意すべき事項の確認でもある. ①散剤の中へ錠剤を直接入れて分包することがのぞましい. ②一般用医薬…

錠剤の調剤 錠剤(カプセル剤を含めて)による調剤は,他の製剤と比べて簡便に行えるが,処方監査から始まって,注意事項を遵守した正確な調剤,調剤鑑査を経て,さらに交付時の服薬方法,適用方法など患者への十分な注意一指導を行わなければならないことに…

徐放性(経口)製剤の評価

現在,持続性錠剤に代表される徐放性(経口)製剤の開発は,厚生省によってまとめられたガイドラインによって進められる.徐放性製剤を製造するにあたって対象となる薬物については十分な調査をする必要があり,またその評価,投与時の問題について検討する…

溶出試験 内用固形製剤からの主成分の溶出を試験するものである.内用固形製剤の品質を一定水準に確保し,併せて著しい生物学的非同等性を防ぐことを1日的とするものである. 試験の方法は,第1法(回転バスヶツト法)と第2法レマドル法),第3法ツロース…

崩壊試験 補助盤を用いて30分間,剤皮を施した錠剤の場合には同様に60分間上下運動を行った後,観察するとき,錠剤の残留物をガラス管内に認めないか,又は認めても海綿状の物質であるか,若しくは軟質の物質若しくは泥状の物質がわずかのときは適合とする.…